光ファイバーの伝送システムを設計する際に、重要なポイントはTOSAとROSAの選び方と言われています。TOSAはデジタル信号を光信号に変換し、ROSAは光信号をデジタル信号に復号するものであるため、この2つを利用することで光ファイバーの伝送システムを実現できることになります。ROSAの性能はTOSAの送出速度に対応するものを選ぶことが1つのポイントですが、それだけでは十分にその機能を果たすことはできません。ROSAにはもう一つの重要な役割があり、これは復号したデータを確実に後段のシステムに渡すための様々な動作を実現する役割です。
光ファイバーの信号は非常に光速であり、これをそのままの速度で復号した場合には後段のデジタルシステムで正確に受信することができない場合がほとんどです。そのため受信エラーを生じることが多くなり、システムが正常に動作しなくなります。これでは高速化するために光ファイバーを導入した意味がなく、逆に動作の不安定さを招くことになるため、注意をすることが必要です。ROSAを選ぶ際には、この速度を調節するための機能を十分に確認することが重要となります。
後段のシステムの処理速度に合わせてデータ送出を行うことができるものを選ぶことが、大切なポイントです。復号の速度にばかり目が行くことが多く、この点は見落としがちなポイントですが、これがシステムの安定動作を妨げる要因となることが多いため、十分に注意をしなければなりません。