奇をてらったICソケットの使い方

ICソケットにもRoHS対応品があるので注意

ICソケットを購入するときに、ピン数および丸ピン式・角ピン式などの仕組みに着目して商品を選ぶ人は多いけれども、RoHS対応品などをあまり考えずに購入する人もいるのではないでしょうか。特に、電子工作が初めてなど初心者はICソケットを購入するときにはRoHS対応の意味を把握することをおすすめします。RoHS指令(ローズ指令)は、電気・電子機器のリサイクルを容易にする目的、最終的な埋め立てや焼却処分が行われる際に人および環境に対して影響を与えないようEUで販売が行われる電気・電子機器の有害な物質を非含有させる、このような目的の下で制定されたものです。電子部品においては従来の鉛が入った半田を使うのではなく鉛フリー、いわゆるRoHS対応の半田を使うことが求められています。

ICソケットにも、RoHS対応品と非対応品の2種類があるのですが、鉛が含まれていない半田は融点温度が高いので普通の半田ごてでは作業性が悪くなる、きれいで電気的な特性を十分満足できるような半田付けができません。ちなみに、鉛が入っているものは共晶はんだと呼ばれるもので融点温度は約183度です。これに対して、鉛フリーの融点温度は約217度になるので、共晶はんだで使用している半田ごてでは半田付けができません。メーカー品の多くはRoHS対応に切り替えが行われているのですが、古くから流用し続けているプリント基板などは共晶はんだを使う電子部品になっていることが多いので、すべてを切り替えするのにはもう少し時間が掛かると考えられています。

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