奇をてらったICソケットの使い方

RoHS指令とICソケットを選ぶときの注意点

RoHS2指令は、電気や電子機器でカドミウム・鉛・水銀・六価クロム・PBB(ポリ臭化ビフェニル)・PBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル)・4物質のフタル酸エステルの使用が制限もしくは禁止されています。もともとRoHS指令はリサイクルを容易にすることや埋立てや焼却処分の際に環境に影響が起きないようEUで販売する全ての電気・電子機器の有害物質を非含有にすることを目的に制定されたものですが、RoHS2指令では具体的な物質を特定していること、2015年6月にはフタル酸エステルなど4種類の規制物質が追加されたことで、制限物質は10物質になりRoHS10物質といった表現で表記されることが多くなっています。ICソケットについても同様で、RoHS対応のICソケットでなければEU地域内での製造および販売ができないので日本で生産された製品も厳しい取り締まりの中で輸出が求められるわけです。ICソケットは試作段階で使うことはあるけれども、量産では使用しないので該当しないなどのイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。

しかし、パソコンのCPUなど自作品などではソケットがマザーボードに取り付けてありますし実装してないICの中にはソケットだけが半田付けされていて修理などの際にROMを挿入して故障診断を行うなどのケースもあるので、一概に量産品だからといってICソケットが使用されていないとは限りません。なお、電子工作でICソケットを使う場合はRoHS規制などに関係なく自由に使うことはできるのですが、鉛フリー半田は融点温度が高い関係から普通の半田ごてでは半田付けができない、このような知識は必要です。

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